労働組合の退職代行は違法?団体交渉権でできることと選び方を解説
💡 〈サクッと結論!〉
- ✅ 法適合の労働組合の退職代行は非弁行為ではない。
- ✅ できるのは交渉まで。訴訟の代理はできません。
- ✅ 労組運営のテミスなら有給や退職日の交渉も可能。
労働組合の退職代行って、本当に違法じゃないの・・・?
聞いたことのない組合名だけど、任せて大丈夫かな・・・?
退職代行を使おうと決めた。でも、運営元に「労働組合」と書いてあって、そこで手が止まった。そんな方は多いです。わかります。慎重になるのは、それだけ真剣に考えているからです。
先に結論をお伝えします。法に適合した労働組合が運営する退職代行は、非弁行為にはあたりません。根拠は、憲法28条が保障する団体交渉権と、労働組合法です。ただし、労働組合なら何でもできるわけではありません。できることと、できないことがはっきり分かれています。
※この記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。
★ 労働組合の退職代行は違法?非弁行為にならない法的根拠
法に適合した労働組合が運営する退職代行は、非弁行為にはあたりません。組合に入った働く人のために、労働条件について会社と話し合う。これは法律で認められた仕組みだからです。
労働組合の退職代行が違法にならない理由
- 労働組合は会社と交渉する権限を法律で認められている
- その権限は「組合員のため」に使うものと決まっている
- ただし法に適合した労働組合であることが前提になる
【結論|法適合の労働組合による団体交渉は非弁行為にあたらない】
弁護士法72条が禁じているのは、報酬をもらう目的で、もめごとの法律事務を引き受けることです。これがいわゆる非弁行為です。
労働組合が会社と話し合うのは、これとは別の枠組みです。働く人が集まって、労働条件について会社と交渉する。この仕組みは憲法と労働組合法が土台になっています。だから非弁行為にはあたりません。
ただし「法に適合した労働組合であれば」という前提つきの話です。名前だけ労働組合を名乗っていて、中身がない団体もあります。そうなると、この前提がくずれます。違法かどうかを気にしなければいけないのは、まさにそこです。
条文そのものの中身は、下記でくわしく解説しています。
関連記事:退職代行サービスと弁護士法違反:安全に退職するためのポイント
【根拠は憲法28条の団体交渉権と労働組合法】
労働組合は、組合員のために会社と交渉できます。会社は、正当な理由がなければその話し合いを断れません。この2つが、労働組合の退職代行を支えています。
※団体交渉権は憲法28条で保障されています。労働組合法6条が労働組合の交渉する権限を定め、同法7条2号は正当な理由のない団体交渉の拒否を不当労働行為としています。
よくある誤解を一つ解いておきます。「労働組合はあなたの代理人だから交渉できる」という説明は、正確ではありません。労働組合は、組合員である労働者のために、労働条件について会社と話し合います。本人の代理人になって法律事務を引き受けられるのは弁護士だけです。労働組合はそこには入りません。
【民間の退職代行業者が「交渉」に踏み込むとなぜ問題になる?】
民間の退職代行業者には、団体交渉の権限がありません。退職の意思を会社に伝えるところまでは、もちろんできます。ただし「有給を消化させてください」と交渉に踏み込むと、弁護士法72条に触れるおそれがあります。
民間の退職代行業者ができないこと
- ❌ 退職日をいつにするかの話し合い
- ❌ 有給休暇を消化させてほしいという申し入れ
- ❌ 未払いの給与や残業代の請求
なお、会社から「その退職代行は違法だ」と言われることもあります。その多くは、民間の退職代行業者と労働組合を混同した勘違いです。「退職代行は非弁行為だ」と思い込んでいる企業もあります。それでも、組合から根拠を示せば落ち着きます。
退職代行そのものの違法性は、下記をご覧ください。
関連記事:退職代行は違法?使わないほうがよい場合と合法に安心して利用する方法
★ そもそも労働組合とは?ユニオン・個人加入の仕組みをやさしく解説
労働組合とは、働く人が労働条件をよくするために集まって、会社と話し合うための団体です。勤務先に組合がなくても、社外の合同労働組合(ユニオン)に一人で入れます。
労働組合について知っておきたい3つのこと
- 労働組合は働く人が会社と話し合うための団体
- ユニオンは労働組合とほぼ同じ意味の言葉
- 会社に組合がなくても、社外の組合に一人で入れる
【労働組合は労働条件の改善を求める労働者の団体(労働三権)】
一人では言いにくいことも、集まれば伝えられます。それが労働組合のいちばんの役割です。憲法は、働く人に3つの権利を認めています。集まって団体をつくる権利、会社と話し合う権利、スパッと行動する権利です。この3つをまとめて労働三権と呼びます。
※労働三権(団結権・団体交渉権・団体行動権)は憲法28条で保障されています。
【労働組合とユニオンは何が違う?】
基本的に同じ意味です。ユニオンは英語のunionで、日本語にすると労働組合になります。ただ、日本では使い分けの習慣があります。会社の中にある組合は「労働組合」と呼ばれます。一方、会社の枠を超えて誰でも入れる組合は「ユニオン」や「合同労働組合」と呼ばれることが多いです。
【会社に労働組合がなくても個人で加入できる(合同労働組合)】
勤務先に労働組合がなくても、あなたは労働組合の力を使えます。「うちには組合がないから、会社と交渉なんてできない」。そう思い込んでいる方は、とても多いです。でも、そうではありません。会社の枠を超えた合同労働組合は、地域や業種をまたいで組織されています。だから社員が一人でも加入できます。加入した時点で、あなたは組合員になります。そして組合が、あなたのために会社と交渉できるようになります。
【労働組合の退職代行を使うには組合員になる必要がある】
はい、必要です。労働組合が会社と退職について交渉できるのは、「組合員」のためだけと法律で決められているためです。
ただ、ご安心ください。退職代行のお申し込みと同時に組合への加入手続きも完了しますので、ご自身で難しい手続きをする必要はありません。「労働組合に入ると、活動に参加しないといけないのでは?」と不安に思われる方もいらっしゃいますが、そのような心配は不要です。退職代行テミスでは、組合活動への参加義務は一切ありません。退職手続きがすべて完了し、その勤務先に関する支援も終了したと当組合が判断した時点で、組合員資格は終了(退会)となります。
・転職先で再び退職代行が必要になった場合
万が一、組合加入日から1年以内に転職し、新しい勤務先でも退職代行などの支援が必要になった場合は、再加入をしていただくことで再度サポートをご利用いただけます。
・ご利用料金
退職代行テミスの料金は正社員・契約社員・派遣社員は22,000円(税込)、パート・アルバイトは12,000円(税込)です。原則として追加料金はかかりません。
★ 労働組合の退職代行でできること・できないことは?
できるのは、退職日の調整、有給休暇の消化、未払い給与や残業代の申し入れなど、労働条件に関する交渉です。できないのは、訴訟の代理と、損害賠償請求訴訟を進めることです。
労働組合の退職代行で任せられること
- ⭕ 退職の意思を会社に伝える
- ⭕ 退職日をいつにするかの調整
- ⭕ 有給休暇の消化の申し入れ
- ⭕ 未払い給与・残業代・退職金の請求
- ⭕ 本人への直接連絡をやめるよう求める申し入れ
【できること|退職日の調整・有給消化・未払い給与の請求】
労働組合は団体交渉の権限を持っているため、退職の条件について会社と話し合えます。まず、退職の意思を会社に伝えます。次に、退職日をいつにするかを調整します。有給休暇が残っていれば、消化させてほしいと申し入れます。働いた分の給与や残業代が支払われていなければ、支払うよう請求します。
離職票や源泉徴収票を送ってもらう、貸与品の返し方を決める。こうした手続きの調整も任せられます。また、会社から本人へ直接連絡しないよう申し入れることもできます。
【できないこと|訴訟の代理と損害賠償請求訴訟】
労働組合には、訴訟の代理をする権限がありません。ここは、はっきりお伝えします。会社ともめて裁判になったとき、労働組合があなたの代理人になって裁判を進めることはできません。パワハラの慰謝料を求める裁判も同じです。
労働組合ではできないこと
- ❌ 訴訟であなたの代理人になること
- ❌ 損害賠償請求訴訟を進めること
- ❌ 退職と関係のない民事のもめごとの解決
ですから、「労働組合なら何でも交渉できます」という説明を見かけたら、いったん立ち止まってください。対応できる範囲を正確に伝えていない可能性があります。
【対応範囲の一覧表(意思の伝達/交渉/法律事務)】
やってほしいことを、運営元ごとに整理しました。
| やってほしいこと | 民間の退職代行業者 | 労働組合 | 弁護士 |
|---|---|---|---|
| 退職の意思を伝える | ⭕ | ⭕ | ⭕ |
| 退職日の調整 | ❌(伝達のみ) | ⭕(団体交渉権あり) | ⭕ |
| 有給消化の申し入れ | ❌ | ⭕(団体交渉権あり) | ⭕ |
| 未払い給与の請求 | ❌ | ⭕(団体交渉権あり) | ⭕ |
| 損害賠償請求への対応 | ❌ | 🔺(弁護士連携次第) | ⭕ |
| 訴訟の代理 | ❌ | ❌(訴訟代理権なし) | ⭕ |
※損害賠償請求への対応を△にしたのは、労働組合によって体制が違うからです。
【交渉しても会社が応じないときはどうなる?】
団体交渉の権限があっても、会社が要求どおりに応じるとは限りません。ここは正直にお伝えします。有給の消化を申し入れても、会社が渋ることはあります。未払い残業代の支払いに応じないケースもあります。最後は相手次第という部分が、どうしても残ります。
ただし、会社が話し合いそのものを拒否することは別です。正当な理由なく団体交渉を拒否すると、不当労働行為にあたります。会社側にも、話し合いのテーブルにつく義務があるのです。
そしてもう一つ。退職そのものは、交渉がまとまるかどうかとは別に成立します。期間の定めのない雇用なら、申し入れの日から2週間で契約は終わります(民法627条1項)。交渉が難航しても、辞められなくなるわけではありません。
★ 民間の退職代行業者・労働組合・弁護士は何が違う?対応範囲と料金を比較
違いは「どこまで踏み込めるか」です。民間の退職代行業者は、意思の伝達までです。労働組合は労働条件の団体交渉まで、弁護士は訴訟を含む法律事務まで対応できます。料金も、この順に高くなります。
3つの運営元の選び分け
- 伝えるだけでよい人は民間の退職代行業者
- 有給や退職日を交渉したい人は労働組合
- 裁判まで考えている人は弁護士
【3つの運営元の対応範囲・料金相場の比較表】
3つの運営元を、同じ軸で並べました。
| 運営元 | 団体交渉権 | 対応できる範囲 | 料金相場 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 民間の退職代行業者 | ❌(意思の伝達のみ) | 退職の意思を伝える | 1万〜2.4万円 | 伝えるだけでよく、条件の交渉がいらない人 |
| 労働組合 | ⭕(団体交渉権あり) | 退職日・有給・未払い給与の交渉まで | 2万〜3万円 | 有給を消化したい人、引き止めが強い職場の人 |
| 弁護士 | ⭕(代理人として対応) | 訴訟を含む法律事務まで | 5万〜10万円 | 裁判で会社と争うことを考えている人 |
※料金は2026年6月時点の各社公式サイトの表示価格をもとにした目安です。すべて税込の基本料金です。弁護士は、成功報酬が別にかかることがあります。
【民間の退職代行業者|意思の伝達はできるが交渉はできない】
民間の退職代行業者が対応できるのは、退職の意思を会社に伝えるところまでです。料金は3つの中でいちばん安く、1万円台から見つかります。ただし、会社が「退職日は1か月後です」と言ってきても、それを動かす話し合いには入れません。有給が残っていても、消化させてほしいと申し入れられないのです。
- ⚠️ 「交渉できます」と書いてある民間の退職代行業者は、対応できる範囲を正しく伝えていないおそれがある
- ⚠️ 会社から違法だと指摘され、手続きが止まるケースがある
- ⚠️ 提携している労働組合の名前が書かれているかを確認したい
【弁護士|訴訟まで対応できるが費用は高め】
弁護士は、あなたの代理人になれます。交渉はもちろん、裁判まで一貫して任せられます。会社から損害賠償請求を起こされたときの対応や、未払い残業代を裁判で請求することもできます。会社と全面的に争う見込みがあるなら、はじめから弁護士へご相談ください。
その分、料金は5万円から10万円ほどが目安です。回収できた金額の何割かを成功報酬として払う契約になることもあります。
【労働組合の料金は「組合費」?退職後も払い続けるの?】
払い続けることはありません。労働組合の退職代行では、利用料金が組合費という形になっているのが一般的です。会社の中にある労働組合は、毎月の給与から組合費が引かれ続けます。相場は月々数千円ほどです。一方、退職代行として使う合同労働組合は、退職の支援が終われば組合員の資格がなくなります。組合費は申込み時の1回きりです。
退職代行テミスの場合、退職手続きがすべて完了し、その勤務先に関する支援も終了したと当組合が判断した時点で、組合員資格は終了(退会)となります。また、組合に加入した日から1年間は、ハラスメントや未払い賃金といった退職代行以外の労働問題について、追加の加入費や組合費をお支払いいただくことなく何度でもご相談いただけます。
退職代行テミスの場合、料金は正社員・契約社員・派遣社員は22,000円(税込)、パート・アルバイトは12,000円(税込)です。追加料金は原則不要です。※振込手数料やコンビニ後払いの手数料などは除きます。
★ 名ばかり組合はどう見分ける?失敗しない選び方5つのチェックポイント
確認したいのは、次の5つです。とくに運営元の情報が公式サイトにない場合は、候補から外して構いません。
依頼前に確認したい5つのチェック
- チェック① 運営元の労働組合名・所在地・代表者が書かれているか
- チェック② 料金の総額と追加料金の条件が書かれているか
- チェック③ 返金の条件が書かれているか
- チェック④ いつから出社しなくてよいのかが明確か
- チェック⑤ できないことを正直に書いているか
【チェック①|運営元の労働組合名が開示されているか】
まず、公式サイトを開いて運営元を探してください。労働組合の名称、所在地、代表者の名前。この3つが書かれているかを見ます。運営元をきちんと書いている。それだけで、かなり信頼できるサインです。
【チェック②③|料金の総額と返金の条件が書かれているか/実績が確認できるか】
料金は、総額でいくらになるかを見てください。基本料金だけが大きく書かれ、オプション費用が小さく書かれているケースがあります。
確認したい点は3つです。追加料金がかかる条件は何か。支払い方法は何が選べるか。そして、退職できなかったときの返金はどうなるか。返金の条件は、公式サイトの利用規約に書かれていることが多いです。
参照:退職代行テミス 利用規約
【チェック④|いつから出社しなくてよいのかが明確か】
「即日退職できます」と書かれていたら、その中身を確認してください。退職代行を使えば、その日から出社しない状態を作れる場合があります。ただし、法律上の退職日は別の話です。期間の定めのない雇用なら、申し入れの日から2週間で契約が終わります(民法627条1項)。
※「その日から出社しなくてよい」ことと、「その日に契約が終わる」ことは、別物として考える必要があります。
「どんな流れで、いつから出社しなくてよくなるのか?」と依頼前に聞いてみてください。ここできちんと答えてくれるかどうかで、信頼できそうかが見えてきます。
【チェック⑤|できないことを正直に書いているか】
これが、いちばん差が出るチェックです。労働組合には訴訟の代理ができません。法律上、動かせない線引きです。それなのに「どんなトラブルにも対応」「何でも交渉できます」と書いてあるとしたら、どうでしょうか。対応できる範囲を、意図的に大きく見せている可能性があります。逆に、裁判は弁護士の範囲だと明記している組合は、あとで「実はできませんでした」となりにくいのです。
★ なぜ「資格審査を受けているか」が重要なのか
労働委員会の資格審査は、その団体が労働組合法上の要件を満たしているかを公的に確認する手続きです。審査を受けていない団体が団体交渉を申し入れても、会社側は応じる義務がないと主張できる余地があります。
資格審査を受けていない労働組合は、会社に交渉を拒まれても労働委員会への救済申立てができないため、手詰まりになりかねません。
また、民間の退職代行業者のなかには、労働組合と提携して交渉を行っているところもあります。この場合、いわゆる「非弁提携」にあたり、非弁行為という違法行為になる可能性があります。東京弁護士会も、業者が報酬を受け取って法律的な問題の処理を労働組合へ斡旋することは非弁行為であると指摘しています。依頼先を選ぶときは、組合自身が運営しているのか、それとも提携なのかを確認してください。
★ 会社に「非弁行為だ」と言われたら?困ったときの対処法
まず、依頼先の労働組合にそのまま伝えてください。組合が会社に対して、交渉の根拠を示して対応します。あなた自身が会社とやり取りする必要はありません。
困ったときにまずすること
- 会社に言い返さず、依頼先の労働組合に報告する
- 届いた書面や着信は、消さずに残しておく
- 自分から法律の話を持ち出さない
【会社が団体交渉を拒否した場合】
会社が話し合いそのものを断ってきたら、それは不当労働行為にあたる可能性があります。正当な理由なく団体交渉を拒否することは、法律で禁じられています。労働委員会に救済を申し立てる制度もあります。とはいえ、組合から根拠を示せば、多くの会社は話し合いに応じます。
「話し合いを断られたら辞められない」ということはありません。大丈夫です。
【損害賠償請求や懲戒解雇をちらつかされた場合】
「損害賠償を請求する」「懲戒解雇にする」。こう言われると、ドキッとしてしまいますよね。当然です。でも、まず落ち着いてください。
辞めたことだけを理由に損害賠償が認められることは、ほとんどありません。故意に損害を与えた、機密情報を漏らした。そうした事情がなければ、請求が通るハードルはとても高いのです。
ただ、あなたにまったく落ち度がなくても、会社が損害賠償を請求すること自体は止められません。会社側の狙いは、いくつかあります。単なる嫌がらせのこともあれば、経営者に法律の知識がないこともあります。増えていて多いのが、次の退職者を出さないための「見せしめ」です。請求が通らないと分かっていながら、「損害賠償を請求した」と他の社員に見せるためのケースですね。
ですから「この内容でも損害賠償を請求されますか?」という問いへの答えは、お勤め先の経営者次第になります。だからこそ、弁護士が動いてくれる依頼先を選んでおくと安心です。急な退職に伴う損害賠償請求および懲戒解雇処分に弁護士が対応する労働組合か、弁護士が運営する退職代行が候補になります。
【就業規則に「退職は1か月前まで」とある場合】
就業規則は、法律より優先されません。期間の定めのない雇用であれば、解約の申し入れの日から2週間で契約が終わります(民法627条1項)。就業規則に「1か月前までに申告すること」と書かれていても、法律のほうが優先します。
ただし、契約期間が決まっている働き方は扱いが違います。契約社員やパートの方で期間の定めがある場合は、途中で辞めるのに「やむを得ない事由」が必要とされています(民法628条)。とはいえ、契約が始まってから1年を超えていれば、いつでも辞められるという定めもあります。
注意したいのは、自分から会社に法律の話をしないことです。組合から伝えるほうが、話がスムーズに進みます。
【会社から自分に直接連絡が来ることはある?】
基本的には来ません。ただし、絶対にないとは言えません。労働組合から会社に対して、本人や家族に直接連絡しないよう、電話と書面できつく申し入れます。それでも、まれに連絡してくる会社はあります。緊急のときや、内容証明など法的な手続き上の連絡は例外です。
もし連絡が来たら、着信を拒否したうえで組合に報告してください。組合から会社に厳重に注意します。
連絡が来たときの動き方
- 出ない、返信しない。そのまま組合に報告する
- 着信履歴やメールは消さずに残す
- 家に来られた場合は警察を呼んでよい
★ 労働組合の退職代行では対応できないこと、そのとき退職代行テミスはどうするか
先に、退職代行テミスが向かないケースをお伝えします。裁判を前提に考えている方は、はじめから弁護士にご相談ください。
退職代行テミスが向かないケース
- ❌ 裁判をすることを前提に考えている方
- ❌ 公務員・自衛官・業務委託・個人事業主・役員の方
- ❌ 会社に借金があり、代行時に一括で完済できない方
※公務員・自衛官・業務委託・個人事業主・役員の方は、労働組合に加入できないためお引き受けできません。退職代行テミスは、労働基準調査組合が運営する労働組合です。
【損害賠償請求・懲戒解雇は顧問弁護士が対応】
顧問弁護士による連携対応の条件
- 退職に伴う損害賠償請求および懲戒解雇処分
- お申込み時にお伝えいただいていないトラブルは対象外です
- 弁護士とはお客様が個別に委任契約を結んでいただきます
【ご利用料金】
退職代行テミスの料金は、正社員・契約社員・派遣社員は22,000円(税込)、パート・アルバイトは12,000円(税込)です。追加料金は原則不要です。※振込手数料やコンビニ後払いの手数料などは除きます。
【申込みから退職までの流れと、退職後のサポート】
申込みから退職まで、あなたが会社と話すことは一度もありません。
無料相談のあと、お支払いとヒアリングシートの送信でお申込みが完了します。次に、当組合が退職通知書を作ります。内容をご確認いただいたうえで、指定の日時に会社へ連絡します。会社から回答書が届いたら、その内容をお伝えします。ご確認いただいた時点で、手続きが終わります。
退職代行テミスの場合、相談はLINEか電話でできます。
退職書類が届かない、給与の入金がないといった場合は、期限なしで無料サポートいたします。
【退職代行テミスが選ばれている理由(実績・第三者の声)】
退職代行テミスは、労働基準調査組合という労働組合が運営しています。組合の名称、所在地、代表者を公式サイトで開示しています。
Q: 労働組合の退職代行は本当に違法ではないのですか?
A: 法に適合した労働組合が運営する退職代行であれば、非弁行為にはあたりません。労働組合は憲法28条で団体交渉権を保障されていて、組合員のために会社と話し合う権限を持っているからです。ただし、実態のない「名ばかり組合」が運営している場合は話が別です。運営元の労働組合名や所在地が公式サイトで確認できるかを、必ずチェックしてください。
Q: 労働組合の退職代行なら、退職条件の交渉もすべて任せられますか?
A: 労働条件に関する交渉であれば任せられますが、すべてではありません。退職日の調整、有給休暇の消化、未払い給与や残業代・退職金の支払いの申し入れは、団体交渉の範囲内です。一方で、訴訟の代理や損害賠償請求訴訟を進めることは弁護士にしかできません。
Q: 労働組合の退職代行を使うには、組合に加入する必要がありますか?
A: 必要です。労働組合が会社と団体交渉できるのは「組合員のため」なので、利用するときはその労働組合の組合員になります。退職代行テミスの場合、お申し込みと同時に組合への加入手続きも完了し、組合活動への参加義務は一切ありません。退職手続きがすべて完了し、その勤務先に関する支援も終了したと当組合が判断した時点で、組合員資格は終了(退会)となります。退会後も加入日から1年間は、退職代行以外の労働問題について追加の費用なくご相談いただけます。
Q: 組合費や利用料金はいくらかかりますか?退職後も払い続けるのですか?
A: 労働組合が運営する退職代行の料金相場は、2万円から3万円ほどです(2026年6月時点・税込)。会社の中にある労働組合のように毎月引かれ続けるものとは、仕組みが違います。退職代行テミスの料金は正社員・契約社員・派遣社員は22,000円(税込)、パート・アルバイトは12,000円(税込)で、追加料金は原則不要です。退職が終わると組合員の資格が自動的になくなるため、そのあとに組合費を払い続けることはありません。
Q: 労働組合に依頼したら、会社から損害賠償を請求されませんか?
A: 辞めたことだけを理由に損害賠償が認められることは、ほとんどありません。ただ、会社側が請求すること自体は止められません。労働組合は訴訟の代理ができないため、弁護士との連携があるかを確認しておくと安心です。退職代行テミスでは、急な退職に伴う損害賠償請求および懲戒解雇処分には、顧問弁護士が対応します。
★ まとめ|労働組合の退職代行は「できないこと」を開示している組合を選ぶ
法に適合した労働組合による退職代行は、非弁行為にはあたりません。ここまでお伝えしたことを、もう一度おさらいします。
この記事の要点
- ✅ 法適合の労働組合の退職代行は非弁行為にあたらない
- ✅ できるのは労働条件の交渉まで。訴訟の代理はできない
- ✅ 会社に組合がなくても、社外の組合に一人で入れる
- ✅ 料金相場は民間1万〜2.4万円、労働組合2万〜3万円、弁護士5万〜10万円
- ✅ 運営元と、できないことを開示している組合を選ぶ
ここまで調べてきたのは、慎重に選ぼうとしている証拠です。
辞めることに、会社の許可はいりません。法律は、あなたが辞める自由を守っています。そして労働組合という仕組みは、あなた一人では言いにくいことを、代わりに会社へ伝えるためにあります。
もう十分がんばってきたはずです。次の一歩は、誰かに話すことからで大丈夫です。
★ 参考情報・出典
- 日本国憲法第28条(労働三権の保障)/e-Gov法令検索
- 労働組合法第2条・第6条・第7条第2号(団体交渉の権限と不当労働行為)/e-Gov法令検索
- 民法第627条第1項・第628条(雇用の解約の申し入れ)/e-Gov法令検索
- 労働基準法附則第137条(有期契約の1年経過後の退職)/e-Gov法令検索
- 弁護士法第72条(非弁護士の法律事務の取扱いの禁止)/e-Gov法令検索
- 厚生労働省「労働組合・労働委員会」関連ページ/https://www.mhlw.go.jp/churoi/
- 退職代行テミス公式サイトおよびサービスQA/https://mougenkai.com/
※本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。