退職代行を使うと会社から嫌がらせや仕返しをされる?注意点や対処法を解説
💡 〈サクッと結論!〉
- ✅ 退職代行を使っても、法律で労働者の権利が守られているため、実際に仕返しをされるケースは極めて稀
- ✅ 万が一の嫌がらせを防ぐには、「労働組合」か「弁護士」が運営する、会社と交渉可能な退職代行を選ぶことが重要
- ✅ 業務引き継ぎや貸与品の返却を済ませておくことで、会社側がトラブルを起こすリスクを最小限に抑えられる
自分からは退職を言い出しづらいという方の中には、退職代行サービスの利用を検討している方も多いのではないでしょうか。退職代行サービスを使えば、退職にまつわるあらゆる手続きを代行してもらえるため、心理的ストレスを受けずに辞められます。
しかし、退職代行サービスを使って辞めると、会社から嫌がらせや仕返しをされてしまうのではないかと心配する方も少なくありません。たしかに、嫌がらせや仕返しをしてくる会社も存在します。
この記事では、退職代行を使うと会社から嫌がらせや仕返しをされるのかどうか、また、嫌がらせや仕返しされないための注意点や対処方法を解説します。退職代行サービスを使って円満に辞めたい方は必見です。
★ 退職代行サービスを使っても嫌がらせや仕返しはされないことが多い
そもそも、退職代行サービスを使ったからといって、必ず嫌がらせや仕返しをされるわけではありません。ほとんどの会社では、退職代行サービスを使っても円満に辞められることが多いです。日本における労働者の権利は「民法」や「労働基準法」で守られており、退職についても規定されています。
たとえば、正社員(雇用期間の定めのない従業員)の退職については、民法627条で「いつでも退職を申し出ることができる」とされていることをご存知でしょうか。また、この場合は退職の申し入れから2週間を経過すれば、その時点で労働契約が終了するとされています。退職代行サービスを使っても、この定めは変わりません。退職代行サービスを使ったからといって嫌がらせや仕返しをすることは会社側にもリスクがあることは覚えておきましょう。
また、仮に就業規則で「退職の2か月前までに申し出ること」「退職は本人が申し出ること」のような規定がある場合も、民法の規定が優先されます。退職代行サービスを使うことが禁止されるようなこともないため、安心してください。
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
引用:民法627条(e-Gov法令検索)
★ 退職代行サービスを使って嫌がらせや仕返しをされるケース
退職代行サービスを使っても嫌がらせや仕返しはされないことが多いですが、なかには次のような嫌がらせをしてくる会社もあります。稀なケースとはいえ、それぞれの事例について知っておくことで対策も考えられるでしょう。ここからは、嫌がらせや仕返しのケース事例を解説します。
- 【上司が直接連絡してくる・家まで押しかけられる】
退職代行サービスを使っているにも関わらず、上司から直接連絡されたり、家まで押しかけられたりするケースがあります。退職代行サービスを使っているということは、会社の人間には会いたくないと思っている方が多いのではないでしょうか。また、直接連絡されることで、無理に引き止められる可能性もあります。退職代行サービスを使った場合、利用者に直接連絡しないよう会社側に通知することが多いですが、なかには直接連絡されてしまうケースがあることは想定しておきましょう。(直接連絡されることが怖い場合は、上司や会社の電話番号をブロックしてください) - 【有給消化させてもらえない】
退職代行サービスを使ったことを理由に、有給消化させてもらえないという嫌がらせもあります。しかし、有給消化は労働者の権利ですから、退職代行サービスを使ったことを理由に有給消化を拒否することはできません。このような嫌がらせをされる場合、会社側と交渉する必要があります。なお、6か月以上継続的に勤務しており、出勤率が8割以上であれば、すべての労働者に有給が付与されます。そのため、正社員に関わらず、パートやアルバイト、契約社員でも有給取得は可能です。 - 【未払い給与・残業代を支払ってもらえない】
未払い給与・残業代を支払ってもらえないという事例もあります。また、給与を渡すために直接会社まで来るように言われることも嫌がらせといえるでしょう。給与や残業代は、労働者が当然に受け取る権利を持っています。反対に、会社側は支払う義務があるので、退職代行サービスを使ったからといって給与や残業代を支払わないということは許されません。給与や残業代を支払ってもらえない場合は、労働基準監督署に相談することも可能です。 - 【退職金を減額される・支給してもらえない】
退職金を減額される、支給してもらえないという嫌がらせも存在します。給与や残業代と異なり、退職金支給は会社の義務ではありません。また、労働基準監督署も退職金の減額・不支給は動きづらいといわれているため、嫌がらせとして用いられるケースも少なくありません。ただし、退職金支給が就業規則に定められている場合は、会社側は退職金を支払わなければなりません。退職金を受け取れない場合は、退職代行サービスと協力して請求する必要があります。 - 【私物を返してもらえない】
会社に私物を置いてきてしまった場合、返却してもらえないトラブルに合う場合もあります。退職時に私物を置いてきた場合でも、会社側が勝手に処分できません。あくまでも所有権は私物の持ち主にあるためです。遵法意識が高い会社であれば着払いで返送してくれますが、嫌がらせ目的で処分されてしまうこともあるため注意しなければなりません。私物を置いてきてしまった場合は、退職代行サービスを経由して返却交渉することになります。 - 【退職関係書類を送ってもらえない】
退職後に必要な「離職票」「源泉徴収票」「雇用保険被保険者証」「年金手帳」「給与明細」「社会保険喪失証明書」などの書類を送らない、または送付を遅らせるという嫌がらせをする会社もあります。これらの書類は転職先に提出したり、確定申告に利用したり、労働者にとって不可欠なものです。 - 【損害賠償請求や懲戒処分で脅される】
退職代行サービスを使って辞めることを理由に、損害賠償請求や懲戒処分で脅してくる会社もあります。しかし、会社側に重大な損害を与えていない限り、損害賠償請求は認められません。単に退職を申し出ただけで行われる損害賠償請求は、ほとんどの場合で嫌がらせ目的です。また、退職の申し出を理由として懲戒解雇処分が認められる可能性も低いです。
★ 退職代行サービスを使って嫌がらせされる原因
退職代行サービスを使ったことで嫌がらせを受ける原因としては、次の2点が挙げられます。勤め先の会社に以下のような傾向がある場合は注意が必要です。経験豊富な退職代行サービスを選んだほうが安心でしょう。
- 【会社側が労働関連法令に疎い】
会社側が労働関連法令に疎い場合、嫌がらせや仕返しを考える場合が多いです。そもそも退職代行サービスを使ったからといって労働者の権利が失われる訳ではありません。しかし、会社側が労働関連法令に疎く、顧問弁護士が労働法に詳しくない場合、知識不足から違法な嫌がらせ行為をしてしまうことがあります。 - 【会社側が感情的になっている】
退職の申し出はデリケートな出来事なので、上司や経営者が感情的になることも少なくありません。退職代行を使われたことにショックや怒りを感じ、関連法令をないがしろにするような行動をしてしまうこともあります。
★ 退職時に嫌がらせや仕返しをされないために必要な4つの注意点
退職時に会社側から嫌がらせや仕返しをされないために、最終出社日までに以下の4つのポイントを満たしているか確認してみてください。これらに注意しておけば、会社側も嫌がらせや仕返しに動きづらいでしょう。
- 【業務引き継ぎを行う】
業務引き継ぎを行っておくだけで、嫌がらせや仕返しをされる可能性は低くなります。ほかの人でも業務対応できる状態にしておけば、会社側もわざわざ嫌がらせをするほど感情的にならないでしょう。周りの同僚に退職を悟られたくない場合は、簡単な引き継ぎ書を残しておくだけでも問題ありません。
「退職代行テミス」をご利用いただく場合は、簡単な引き継ぎ内容をヒアリングシートに記入していただきます。引き継ぎそのものは「退職代行テミス」が代行するため、直接会社に出向いたり電話したりする必要はありません。 - 【貸与品は返却しておく】
ユニホームや備品などの貸与品は返却しておきましょう。貸与品を持ち帰ってしまうと、会社側も態度を硬化させてしまいます。ロッカーなど私物の置き場があれば、すべて置いてくるようにしましょう。仮に貸与品が手元にある場合は、記録郵便で返却します。 - 【即日退職して出社しないようにする】
即日退職して出社しないようにすることも、嫌がらせ対策としては重要です。仮に退職代行サービスから連絡した後も出社する場合、上司や同僚から直接嫌がらせを受ける可能性もあります。退職日までは有給消化、もしくは欠勤扱いとなるよう交渉してもらえれば「実質即日」退職とすることは可能です。 - 【会社側との連絡・交渉はすべて退職代行サービスに任せる】
直接やり取りしてしまうと、お互い感情的になってしまい、嫌がらせや仕返しをされる原因になりかねません。退職代行サービスは退職交渉のプロですから、会社側との連絡や交渉はすべて安心して任せてしまいましょう。
★ 退職代行サービスを使っても嫌がらせや仕返しをされないための選び方
退職代行サービスを選ぶ際は、次の3点に注意して業者を選びましょう。条件を満たすサービスを使えば、会社から嫌がらせや仕返しをされる可能性は格段に少なくなります。
- 【実績が豊富な退職代行サービスを選ぶ】
退職意思を伝える際、経験不足な業者に依頼してしまうと会社側の態度を硬化させ、話がこじれてしまう原因になります。実績が豊富で、しっかりとした対応が取れる業者を選ぶことが重要です。 - 【労働組合か弁護士が運営している退職代行サービスを選ぶ】
民間業者は「退職意思を伝える」ことしかできず、有給消化や退職条件の「交渉」をすると非弁行為(違法行為)となり、会社につけこまれる原因になります。弁護士か、または「団体交渉権」があり会社との交渉が可能な「労働組合」が運営するサービスを選びましょう。
「退職代行テミス」は労働組合が運営している退職代行サービスです。実績も豊富で交渉経験も多いため、安心してお任せいただけます。 - 【サポート期間が長い退職代行サポートを選ぶ】
嫌がらせとして退職関連書類をなかなか送ってくれない会社もあります。サポート期間が切れてしまうと自分で会社と交渉しなくてはならず、リスクが高まります。なるべく退職日以降のサポート期間が長いサービスを選んだほうが安心でしょう。
| 運営元 | 民間業者 | 労働組合 | 弁護士・法律事務所 |
|---|---|---|---|
| 退職意思を伝える | 可 | 可 | 可 |
| 会社との交渉 | 不可 | 可 | 可 |
| 裁判への対応 | 不可 | 不可 | 可 |
★ 嫌がらせや仕返しをされてしまった場合の5つの対処方法
万が一、会社から嫌がらせや仕返しをされてしまった場合は、上から順番に対処していくことで、該当行為を止める効果が期待できます。
- 【退職代行サービスに相談する】
まずは退職代行サービスに相談しましょう。労働組合や弁護士が運営するサービスであれば、該当行為を止めるよう会社側と直接交渉してくれます。最も穏便に解決できる方法です。 - 【嫌がらせや仕返しの証拠を残しておく】
トラブルに発展した場合に備えて、電話の録音やメールなどのやり取りを保存しておきましょう。仮に裁判になった場合にも役立ちますし、証拠を残していることが会社側に伝われば抑止力にもなります。 - 【連絡先をブロックする】
会社の上司や同僚から直接連絡される場合、連絡先をブロックしてしまうこともひとつの方法です。連絡したくないことの意思表示になります。 - 【携帯番号やメールアドレスを変更する】
ブロックしても何かしらの手段でしつこく連絡が続く場合は、携帯番号やメールアドレスを変更して関係を完全に断ち切る方法もあります。 - 【弁護士に相談する】
どうしても嫌がらせが止まらない、または損害賠償や懲戒解雇で脅されている場合は、弁護士に相談しましょう。弁護士から連絡してもらうことで、ほとんどの会社が該当行為を止め、要求を取り下げます。
★ まとめ
退職代行サービスを使ったからといって、会社側から嫌がらせや仕返しをされるとは限りません。ほとんどの会社では、何のトラブルもなく円満に退職できます。しかし、中には遵法意識が乏しかったり、上司や経営者が感情的になったりすることが原因で、退職希望者が嫌がらせや仕返しを受けてしまうことがあるのも事実です。
- 労働組合や弁護士が運営する退職代行サービスであれば、嫌がらせ行為を止めるよう会社側としっかり交渉できます。
- 事前に業務の引き継ぎや貸与品の返却を済ませ、会社側とのやり取りをすべて代行サービスに任せることで、トラブルのリスクは格段に下がります。
- 万が一の事態に備えて、弁護士への依頼や紹介まで任せられるサービスを選んでおくとより安心です。
会社側の姿勢やこれまでの対応に不安を感じている方は、一人で悩まずに新たな一歩を踏み出してみましょう。
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