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未精算の経費の立て替えは請求できますか?
2026.06.01 ・ 編集部 ・ 退職代行/基礎知識 約10分で読めます

未精算の経費の立て替えは請求できますか?

💡 〈サクッと結論!〉

  • 退職代行サービスを利用して法律上、立て替え経費を会社に請求することができる
  • 証拠の保管として経費の領収書や明細書など支出を証明する書類を保管しておくことが重要
  • 会社が任意に経費の立て替え請求に応じない場合、訴訟提起など請求の強度を上げる手段も検討できる

退職を考えられている方の中で、会社を辞める際にご自身で建て替えられている未精算経費を精算してもらえるか不安に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

退職するときには、会社に対して未精算の経費などの金銭的な精算必要となる場合があります。これについて不明確な状況や疑問を持つ人も多いかもしれません。この記事では、退職代行を利用した場合に経費の立て替え請求が可能かについて説明いたします。

まずはじめに、経費の建て替えとは何かを理解することが重要になりますので、下記で詳しく説明いたします。


★ 経費の立て替えとは

経費の建て替えは、労働者が業務上で自己負担した経費を、雇用者に返還してもらうことを指します。例えば、出張旅費や営業活動に関する費用などがこれに該当します。通常、これらの費用は給与とは別に雇用者から支払われます。

この返還対象となる費用は、法律的には立て替え経費と呼ばれ、会社による利益を生み出しながらも、社員に負担を強いるものです。こうした経費は、時効の観点から、その請求が可能となった時点から5年以内に行うことが必要とされています。

参照:民法第166条1項1号(e-GOV 法令検索)

「債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき(は、時効によって消滅する)」

では、退職代行サービスを利用して会社を辞める際に、未精算の経費の請求はどのようにして行われるのでしょうか。ここからは、退職代行サービスと経費の建て替えについて詳しく説明させていただきます。


★ 退職代行サービスと経費の建て替えについて

退職代行サービスには、大きく分けて「弁護士事務所」「労働組合」「民間企業」の3種類があり、未精算経費の督促や交渉ができる範囲が法律(非弁行為の禁止)によって決まっています。

代行主体の種類 特徴・メリット デメリット・注意点
弁護士事務所 あらゆる法的なトラブル・訴訟に対応可能。未精算経費の請求や交渉も安全に行える。 費用が高額になりやすい。成功報酬が発生することがあり、表記が分かりにくい場合もあるため事前確認が必須。
労働組合 団体交渉権に基づき、会社側との経費精算に関する交渉が可能。費用も手頃(3万円以下目安)。 裁判や差し押さえなどの本格的な民事訴訟そのものの代理人はできない。
民間企業
(弁護士監修含む)
価格が最も安いことが多い。退職の意思を代わりに伝えるだけなら可能。 会社との交渉は一切不可(非弁行為となるため)。未精算経費についての交渉も行えない。

民間企業による退職代行業者は非弁行為となるため、未精算経費についての会社との交渉を行えません。退職代行業者に未精算経費の交渉をしてもらうには、最初から弁護士か労働組合による退職代行サービスを選ぶ必要があります。特にブラック企業といわれるような企業で未払いの経費が生じている可能性がある場合、これら信頼できるサービスへの相談をお勧めします。

【退職代行サービスがもたらすメリット】

経費精算のプロセスは複雑で、雇用者との交渉も困難な場合があります。退職代行サービスを利用することで、従業員は自分自身が直接交渉を行うことなく、複雑な手続きやストレスフルな交渉を代行業者が代わりに行ってくれます。

個々の状況に合わせた対応が可能であり、法律に基づいて交渉や請求を行うことができるため、退職を望むものの、さまざまな問題を抱えて退職できない方は弁護士や労働組合による退職代行に相談することをお勧めします。


★ 経費精算の手続きのポイント

退職代行サービスを利用して経費精算をスムーズに行うためには、証拠の保管として経費の領収書や明細書など支出を証明する書類を保管しておくことが大切です。「何にいくら使用したか」を証明する書類が必要ですので、支払いを立て替えた際は必ず領収書を受け取るようにしておきましょう。

領収書を受け取って保管していても内容に不備があると承認されない場合がございます。不備の無いよう、以下の内容が記載されているかを確認しておくことも重要です。

  • 領収書である旨の記載
  • 宛名
  • 金額(5万円以上の場合は収入印紙と割印も必要)
  • butgaki 但書
  • 発行元の記載・押印
  • 発行日付

★ 退職時の交通費(通勤手当)の精算について

交通費(通勤手当)の退職時の精算につきましては、会社の就業規則の内容によって判断する必要がございます。

【退職時の交通費の返金は必要かどうかについて】

退職をした際の交通費精算については法律的なルールの定めはございません。したがって、必ず支払わなければならないというわけではなく、原則としては会社の就業規則に従う必要があります。就業規則に退職時の交通費(定期代)を返金する必要があるかどうかについての記載次第となります。

【交通費(定期代)を前払いで支給されている場合】

交通費(定期代)を会社から前払いで支給されている場合は、退職時に返還する必要がございます。会社の就業規則に「有給休暇中は交通費を支給しない」などの決まりがある会社もございます。その場合は返金が必要になってくるケースもありますので、会社の就業規則に従ってその旨を退職代行業者に伝えて対応してもらいましょう。

📌 事前の規則確認が重要です
退職時の交通費精算のトラブルを避けるために、退職時の交通費精算に関する規則を前もって確認しておくことが重要となります。分からないことがございましたら、事前に退職代行サービスへ相談されておくことをおすすめいたします。

★ 退職代行を利用して未精算経費の精算を行う場合に起こりうるトラブルと対処法

退職代行を利用して未精算経費の精算を行う場合には、以下のようなトラブルが考えられます。それぞれの特徴を理解し、事前に対策を行いましょう。

  • ① 会社の非協力的な態度
    会社が経費の精算を拒否するか、あるいは協力しない場合があります。これは特に、経営層が交代したり、経理部門が不在だったり、内部の記録が不十分だったりするときに起こりやすいです。
  • ② 経費の証明が難しい
    経費の精算を行うためには、その経費が会社の業務に関連して発生したものであることを証明する必要があります。しかし、領収書や明細書などの証拠がない場合や、内容が曖昧である場合、これを証明するのは難しいかもしれません。
  • ③ 時効の問題
    法律上、経費の請求は時効により制限されています。通常、請求可能な時点から5年以内に行う必要があります。この期間を過ぎてしまうと、経費の請求ができなくなる可能性があります。
  • ④ 退職代行業者の信頼性
    退職代行業者にも質の高いものから低いものまで様々あり、全ての業者が適切なサポートを提供しているわけではありません。民間の代行業者では未精算経費の精算の交渉を行えないため、業者の選択を誤ると適切に精算が行われない可能性があります。

これらの問題を避けるためには、事前に経費の記録をしっかりと保管しておくこと、信頼性の高い退職代行業者を選ぶことが重要です。また、弁護士や労働組合に相談することで、適切なアドバイスを得ることも可能です。


★ 法的根拠と請求方法

退職代行サービスによる立て替え経費の返還請求には明確な法的根拠が存在します。社員が損失を被りながらも、会社が利益を得ている状況は、法律上「不当利得」とされ、その利益の返還を求めることが可能です。

ただし、時効の観点から、請求はその可能となった時点から5年以内に行う必要があります。また、会社が任意に支払いに応じない場合には、訴訟を提起するなど、請求の強度を上げる手段を検討することも可能です。


★ まとめ

退職時に未精算の経費が存在する場合、その経費を会社に請求することは可能です。退職代行サービスを活用することで、経費精算のプロセスを円滑に進行させることができます。特に、弁護士や労働組合が提供する退職代行サービスは、トラブルを避けるための信頼できる手段です。

経費精算の手続きでは、領収書や明細書などの証拠となる書類の保管が重要です。また、法的根拠に基づいて立て替え経費の返還請求を行うことが可能であり、必要に応じて訴訟を検討することもできます。退職時に未精算の経費がある場合、弁護士や労働組合による退職代行サービスを活用し、スムーズに問題を解決しましょう。

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